Subject: ファーストガンダム的にファーストヤマトとは言いたくない理由
Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20151124092517
名前: くじら軍曹
本文:
ファ―ストガンダムと呼ばれるのには年表表示だとガンダム(1979年)になると80年代の社会現象を生んだ代表アニメじゃなくなるというツッコミが露出してしまうのでは?と思います。
70年代はヤマト(1974年)90年代はエヴァ(1995年)となってると80年代に滑り込んででも看板持ちたいでしょうから…
「さて、これまた難しい問題だ」
「何が問題なの?」
「ガンダムは1979年に始まったことは本当。でも、ブーム化したのは1980年代に入ってから。80年代の社会現象の代表的なアニメとして扱っても良いと思うが、時間差があるので、1979年に始まった事実は残る」
「ヤマトは1970年代と呼んでいいのか? アレも時間差だぞ」
「ヤマトは1974年に始まった時点ではあまり視聴率が取れていなかった。でも、社会現象のピークは1978年頃なので、1970年代の社会現象を産んだと読んでも間違いでは無いだろう」
「どこに問題があるんだい?」
「エヴァンゲリオンは、放送中から注目を集めていた。ヤマトガンダムと違ってタイムラグがない。だから作品と年代を結びつけやすい。ヤマトは70年代前半にスタートしているからラグがあって、1970年代のうちにピークを迎えられた。しかし、ガンダムは1970年代の終わりに放送を開始してしまったので、年代をまたいでしまう」
「なるほど。ガンダムの立場が特異なのだね」
「他のアニメとは同列に見られない要素だ」
「じゃあ君の個人的な印象は?」
「宇宙世紀ダブルオーセブンティーナインってナレーションから始まっていたので、79年と不可分に思えたよ。終戦はダブルオーエイティで80年」
「な、なるほど……。ハーロックの2977年を見て、1977年だと分かっちゃうようなもんだね」
問題は §
「実はこの問題から派生して、ある事実に突き当たることに気づいた」
「それはなんだよ」
「ヤマト2199には、西暦2200年が存在しない。従って、【銀河の試練!!西暦2200年の発進!!】も存在しない」
「つまりなんだい?」
「【銀河の試練!!西暦2200年の発進!!】というのは基本的に餅つきが問題になる新年エピソードなのだ。そして、放送されたのは1975年1月5日で、放送日も新年。つまり、作品と放送日が連動していたわけだ」
「バレンタインデーが近づくとどのアニメもバレンタインデーネタをやるようなものだね」
「今は違うかもしれないよ。ほとんどのオタク向けアニメは13話ぐらいで終わっちゃうから。バレンタインデーをまたげない。見てないから良く知らないけど」
「ひぃ~」
「ともかくだ。以下の2つはヤマト1974と2199の違いとして存在する」
- 年を越す要素
- リアルの特定イベントと作中の特定イベントの同期
「では、君の考えはどうなんだ?」
「ヤマト2199の場合、いつ放送できるのかも分からない状況だったのだろうから、リアルの特定イベントと作中の特定イベントの同期はかなり無理だったと思う」
「望むだけ無駄ってことだね」
「現実的にはそんなものだ」
「では年を越す要素?」
「それは欲しかった」
「なぜ?」
「餅つきを許可する……は、沖田の非常に印象的な台詞だからだ」
「それはどういう意味だい?」
「例え話をしよう。【ポケットモンスター アドバンスジェネレーション 劇場版 ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ】という映画があるが、個人所有の海洋調査船に洗濯物が干してあって生活感があって良かった。それと同じだよ」
「は?」
「だからさ。生活感の問題」
「生活感があると何がいいの?」
「人が生きている感じがすれば、それを切り口に作品世界に入っていける」
「でもさ。オクトパス星団の話はいろいろな意味で無理の多い話だよ」
「オクトパス星団は飛ばしてもいいよ。問題は餅つきと年越しなんだから」
オマケ §
「餅つきを許可する」
「ありがとうございます、艦長」
「さあ、尻餅を付くのだ」
「は?」
「ヤマトの食糧事情は厳しい。尻餅で誤魔化すのだ」
「バキッ!!☆/(x_x)」
オマケ2 §
「オクトパス星団は物語としての出来は良いから、そういう意味では救われる価値があるけど、ヤマトの大枠の物語、世界観と整合しない」
「残念ポイントだね」